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贈与の認定について

贈与は双方行為であり、贈与者の認識と受贈者の認識の双方があって初めて成立する契約です。
言いかえると、贈与者の与える意思表示があって、かつ相手方が受諾をすることによって効力が発生します。
暦年贈与を使って、節税の一環として、祖父母が孫たちに非課税の範囲あるいはそれを少し超える金額で贈与を行うことがあります。

たとえば、一人当たり1,200,000円の現金を贈与したとして、贈与税10,000円を孫の名前で納付したとします。しかしながら、孫がこの事実を知らないでいたらどうでしょうか。
孫の年齢によっても場面は異なります。
「お小遣いであることを認識できる」「祖父母からの贈与であることを認識できる」年齢は、5歳か6歳ぐらいからでしょうか。
それでは、赤ちゃんに対する贈与は成立するのでしょうか。赤ちゃんは、お金を認識することはできません。そうすると、赤ちゃんに対して贈与はできないのでしょうか。
常識的には、親が親権者として受諾するのが、 一般的なのでしょう。この場合には、 贈与税は親が親権者として申告することになると思います。受贈者の認識がいかに大切かということです。

ところで、「財産の名義変更があった場合」という通達があります。
子供が何人かいて、生前に特定の子に財産を名義変更しておこうということで贈与登記したところ、税務署から呼び出しがあり、相当額の贈与税がかかるとして途方に暮れるケースがあります。
「相続税基本通達9-9」では、「名義変更があった場合で対価がないとき又は他の者の名義で新たに不動産、株式等を取得した場合」においては、「原則として」贈与として取り扱うものとされています。
しかしながら、前記のようなケースについては、贈与はなかったものとして取り扱われる通達が適用される場合があります。
※名義変更等が行われた後にその取消し等があった場合の贈与税の取扱いについて… 1964年5月23日直審(資)22直資68(例規)
過誤に基づき、又は軽率に行われた場合には贈与はなかったものとして取り扱われるものです。

さらに、【『名義変更等が行われた後にその取消し等があった場合の贈与税の取扱いについて』通達の運用について】という通達も用意されています。
贈与税の課税案件は、相続税法の無知から行われることが多いという現実があるからだと思われます。
一方で贈与税の時効は、所得税、法人税等の時効が5年(偽りその他の不正の行為がある場合は、7年)に対して、6年とされています。
これは、贈与が親族間で行われることによる秘匿性によるものと思われます。
贈与の認定が困難とされる所以です。

贈与についても、種々のケースがあります。疑問に思われることがあれば、ご一報ください。

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